「まちのしごと、まちのひと。」Vol.6 宮井知美さん
- まちなかストーリー
- 2025.08.28
浜松まちなかで活動する人・働く人にスポットを当てたコーナー「まちのしごと、まちのひと。」
そのヒトの想いや活動など「ヒト」にフォーカスをしたストーリーを紹介していきます。
第6回目は、
「MUSICBAR HAMAMATSU」主宰 宮井知美さん
にお話しをお伺いしてきました。
目次
自己紹介をお願いします!
浜松市出身です。神奈川県の大学に進学した後、東京で就職をしまして、スマートフォンアプリやウェブサービスを手掛ける業界で働いておりました。ベンチャー色が強い企業だったので、色々な方々と関わったり、新しい取り組みにも挑戦させていただいたり、楽しく遣り甲斐を感じておりました。そんな中転機が訪れたのは2020年のコロナのタイミングでした。在宅勤務が解禁になって、どこに住んでいても仕事ができる環境になったんですね。なので浜松に帰ろうかなと。それで元々街づくりに興味があった事から、自分の一番身近な存在だった「音楽」を、浜松から世界に向けて発信したいと思い「MUSICBAR HAMAMATSU」を立ち上げました。現在は浜松市内で音楽を主軸としたイベント「MUSICBAR HAMAMATSU」や野外フェス「萬楽日和」を主宰しております。
ーー笑顔が素敵な宮井さん。お話を聞いているとこちらもワクワクしてきてパワーを頂ける方でした。
MUSICBAR HAMAMATSUについて教えてください。
浜松城公園中央芝生広場や新川モールなどで、生演奏とお酒やグルメを楽しむ野外イベントを開催しています。イベントを主宰する上で重視している事は2つあります。
1つ目は「音楽」と「街の人(浜松周辺にお住まいの方)」をより近づける存在であること。私は幼い頃からジュニアオーケストラに所属していた事もあり「音楽の街浜松」の面白さというのは身をもって体験しているのですが、多くの方は、音楽の街と言っても接点が少ないかなと思っていて。だから浜松の音楽ってこんなに面白いんだよ!という事をこの街に住んでいる方に広めたい気持ちが強いですね。街中を歩いていたらどこからともなく心地良い音楽が聞こえてきて、行ってみたら美味しい食べ物もあって。そんな楽しい体験をしていただき、ここは音楽の街なんだな。そんな街に自分は住んでいるんだな。と自分と街を紐付けられるきっかけになるようなイベントにしていきたいなと思っています。
もう1つは、浜松の外に向けて発信すること。MUSICBAR HAMAMATSUをきっかけに、浜松に滞在してみたいな。過ごしてみたいな。という人を増やし、より浜松の街が活性化していったら良いなと思っています。「浜松って音楽が溢れていて面白い街だよね」と多くの人に知って体験いただけるよう、音楽をテーマにした観光商材を作りたいなと思っていて。例えばですが、天竜川の近くで、川のせせらぎに身を任せながらバイオリンの演奏を聞いてもらうとか。浜松は綺麗な自然も美味しい物もたくさんあるので、音楽・自然・グルメなどをあわせたリトリート体験のような事を1つの商材として発信し、来てくださる人が喜んでくれたら良いなと思っています。
ーー過去に開催されたイベントの様子。
ーーmusicbar_hamamatsu のInstagram へは上の画像をクリックすると飛べます。
浜松が音楽の街だなと感じるのはどんな所ですか?
音楽を心から楽しんでいる楽器作りのプロたちが、街のいたるところにいらっしゃることですね。浜松には楽器メーカーがたくさんあるので、社員の方々が街中でも演奏をするケースが多くあります。世界の「音」を作っているような方々なので、すごく上手なんですよ。生き生きしているし、なにより自分達が楽しんで演奏しているのが伝わってくる。そんな方々が浜松にはたくさんいること。またそういった方々が出入りしてる音楽スポットが浜松の街中だけでも20カ所ぐらいあること。ジャズもブルースもクラブミュージック系もいろんなジャンルの音楽スポットがあります。歩いていける範囲内にたくさんの音楽スポットがあるのも、そこを徒歩でハシゴしたりできるのも浜松ならではで面白いと思います。
浜松にUターンしてきて感じる浜松の良さを教えてください。
大人になってから浜松に帰ってきてみると、色々な事に気づきました。自然も豊かだし、音楽のスポットも多いし、面白い人もいっぱい居るし。私は東京で嗜好品と呼ばれるような商材を扱う仕事をしていたんですね。なので必然とそういった所に目がいってしまって、私自身も高級な食事やホテルに行ったりしていました。それも洗練されていてとっても素敵なものなんですが、浜松にはお金では買えない価値のあるものがたくさんあって、ナチュラルな体験は心を豊かにする素材の宝庫だなと感じています。自然と触れ合ったり、好きな人たちと集まって楽器を演奏したり、只々お話したり。頑張りすぎず自然体で好きなことを、自分に素直にやっている人が多いなと感じましたね。私自身も自然に触れ合うような遊びが増えまして、浜名湖の周りをロードバイクで1周するとか、森の中を車でドライブに行くとか。この間は天竜の川で実施に生演奏で遊びながらゆったりBBQをする、身内でのリトリート体験のようなこともしました。より音楽にお金を使うようになりましたし、時間とお金の使い方が変わりましたね。
嬉しかったエピソードを教えてください。
去年の10月末に金曜日の夜、4週連続でイベントを開催したんですね。その最終週に東京で活動されている方々にお越し頂いて演奏をしてもらいました。お酒もあって、イベント自体もすごく盛り上がっていたんですが、それだけじゃなくって。近隣のお店の人たちも流れてくる音を聞いて、わざわざ営業中にお店から足を運んでくれたんです。そして「すごく良い音楽だね」と言ってくれました。「音楽に可能性を感じたよ」って。その場所に何年もお店を構えていらっしゃるような方々に、言ってもらえた事がすごく嬉しかったですね。
ーー淡い光のムード漂う中、それぞれに「音」を楽しむ。新川モールで開催されたイベントの様子。
今後の目標はありますか?
「街により良い音を鳴らす」というのは積極的にやっていきたいなと思っています。野外で音楽がフラットに聞ける場所をたくさん作っていきたいし、浜松市外の方に向けた音楽の街のアピールだったり、音楽をやってらっしゃる人たちを浜松の街に呼び込むっていうところも力をいれていきたいと思っています。
最後にこの記事を読んでくれている方にメッセージなどあれば教えてください
8/31(日)に新川モールで『ジュビロパーク in 新川モール ~夏夜のたまり場~』が開催されます。「大分トリニータ vs ジュビロ磐田」のパブリックビューイングイベントなのですが、音楽ライブや人気のグルメ出店、浜松のクラフトビールなどのコンテンツも充実しています。私も音楽ライブの部分でご協力させてもらっているので、ご家族やご友人と遊びに来てくれたら嬉しいです。
ーーイベント詳細は上の画像をクリック。
ーー宮井さん、貴重なお話を有難うございました。